定義
分散の平方根をとった指標。元のデータと同じ単位でばらつきを表せる。
公式(標本標準偏差の場合)
\[s = \sqrt{\frac{1}{n – 1} \sum_{i=1}^n (x_i – \bar{x})^2}
\]
特徴
分散よりも解釈しやすい(mm単位、kg単位など、元データの単位に戻る)。
正規分布であれば「平均 ±1SDに約68%、±2SDに約95%」などのルールが有名。
使いどころ
データのばらつきを把握する際、最も一般的に用いられる。
SPC(統計的工程管理)や品質管理、測定など広い分野で活用。
応用例
テストの平均点が70点、標準偏差が5点だと、「多くの生徒は65〜75点に集中している」と推測。
製造業で、「部品Aの長さが平均±2SDの範囲内に95%以上入っているか」をチェック。
留意点
外れ値があると標準偏差が大きくなり、全体の散らばりが過大評価される可能性がある。
分布が非対称の場合、標準偏差だけではデータの分布状況を十分に説明できないこともある(歪度・尖度も確認が必要)。